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野風便り
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2025.05.03(土)記
池の畔に木立をなすニセアカシアの爽やかな香りに誘われ、公園に入りました。園路の脇で、初夏のやさしい風に一つ葉田子(ひとつばたご)の白い糸のような花がそよいでいます。道路に出て少し歩くと、西日を受けてニセアカシアが白い蝶形花の房をたわわに揺らしています。近寄っても、あまり香りませんでした。



2024.08.11(日)記
大地震への注意喚起がなされるなか、埋立島のビーチは今日も賑わっています。ただ連日の酷暑のせいか、レストハウスの周囲は閑散としています。建物の南側で今夏二度目の盛りを迎えつつある海紅豆(かいこうず)の円い花や、その脇で風に揺れる百日紅(さるすべり)の花房が、空の青や芝の緑に映えています。



2024.06.29(土)記
埋立島の浜開きから二週間、付近の道路や駐車場に沿って珊瑚刺桐(さんごしとう)が花を咲きそろえつつあります。レストハウスの前面の植込みには、海紅豆(かいこうず)が数株並んでいます。放射状に分枝する珊瑚刺桐とは対照的に、どっしりとした木です。ともにデイゴ属で、花は枝元から先へと咲き上ります。



2024.06.12(水)記
公園の夏椿(なつつばき)が先週末に数輪、今日は6~7輪の花をつけていました。例年より少ないつぼみを満を持して開いたという感じです。幹の根元付近がかなり傷んでおり、丸ごと枯れてしまった大枝もあります。ここ毎年の厳しい夏に加え、西日がまともに当たる場所であることも応えているに違いありません。


2024.06.07(金)記
街中を流れ伊勢湾にそそぐ川の河口近く、両岸の緑地には散策する人の目を楽しませる多彩な草木が点在しています。工場の裏手で、水辺の遊歩道に豊かな木陰を創り出しているこの木は海紅豆(かいこうず)です。先月末に開花したばかりですが、すでに下の舗道には咲き終えた花がびっしりと紅く散らかっています。


2024.06.01(土)記
真夏のような陽ざしにくらくらしながら公園を廻り、いつもつい通り過ぎてしまう一株の木の前で立ち止まりました。しわしわの朱色の花と明るい黄緑の葉が夏空によく似合う柘榴(ざくろ)です。園内の菖蒲園では、淡黄色の品種に続き、色とりどりの花菖蒲(はなしょうぶ)がそれぞれの装いで咲き出しました。



2024.05.31(金)記
街中の大通りの高い並木に白い花がいくつもついていました。艶やかな常緑に重たそうな大輪をのせたその木は、モクレン科の泰山木(たいさんぼく)です。近くの川沿いの緑地では、つぶつぶと蕾のそろった額紫陽花(がくあじさい)や、はんなりと雄しべのしなる未央柳(びようやなぎ)がしっとり咲いていました。



2024.05.25(土)記
強い陽ざしと心地よい風を頬に受けながら公園に着くと、園内は思いのほか静かでした。園路沿いの緑地では、豚菜や苦菜、白詰草の群落がそこここをふわりと覆い、所々に片喰や紫片喰、それに庭石菖が小さく群れ咲いています。小川の畔や菖蒲園では、黄花菖蒲(きはなしょうぶ)が神々しく咲き出しています。


2024.05.21(火)記
この春からスマホカメラの広角レンズで写真を撮っています。昨日、公園の池にかかる木橋の隣で姫沙羅(ひめしゃら)が開花していました。薄桃色の丸いつぼみが枝のあちこちにつき、先のほうで数輪開いていました。有難いことに、枝の一本が橋をはうように伸びており、そこに咲いた一輪を撮ることができました。



2024.05.18(土)記
海沿いの国道をそれて護岸伝いに南へ歩き、とある静かな浜辺を二年ぶりに訪ねました。先日のニュースが伝えていたように、今年も浜昼顔(はまひるがお)が咲き出していました。護岸の海側斜面だけでなく、砂浜の上にも群落が広がっています。イソギンチャクを想わせるピンクの花と尖った多肉質の葉をもつ莫邪菊(ばくやぎく)も、二年前と比べて群落を拡げたように見えます。浜防風(はまぼうふう)も健在で、カリフラワーに似た白い花序を所々で開いています。



2024.05.13(月)記
日当たりのよい歩道に沿って薬玉詰草(くすだまつめくさ)が群れ咲き、近くの草地を米粒詰草(こめつぶつめくさ)が覆っています。その名のとおりの丸い小さな花ですが、おなじみの白詰草と同様に集合花です。白詰草の花が秋口まで見られるのに対し、両種の花は7月半ばには姿を消します。縁石とアスファルトの隙間でたくましく咲いているのは、米粒馬肥やし(こめつぶうまごやし)です。花は米粒詰草に似ていますが、茎がやや太く、地をはうように伸びています。



2024.05.12(日)記
公園に着くと大抵、最初に池の隣に広がる秋楡(あきにれ)の林を一周します。枝葉からこぼれ来る陽光を仰いで風を感じると、しばし日常を忘れ、気持ちをリセットすることができます。昨日また訪ねると、木々は一週間前よりも青みを増し、まとう新緑がさらさらと揺れ、刈られた下草がまた伸び出していました。


2024.05.11(土)記
先月下旬からあちこちの畑で、一群の小さな青い旗がはためいています。英語でブルーフラッグとも呼ばれる文目(あやめ)です。和名は花弁の基部にある模様にちなみます。5月に入り、町内の湿った草地で同属の黄菖蒲(きしょうぶ)が花を開きました。その毒々しい黄色が初夏の陽ざしに妖しくきらめいています。


2024.05.06(月)記
昨日公園では、植込みの芍薬(しゃくやく)が見頃を迎えていました。毎年4月末に早咲きの品種が開花し、大型連休を盛りに5月下旬まで楽しめます。園内の高みにある広場では、群植されている一つ葉田子(ひとつばたご)の木の一つにまだきれいな花が見られました。ここでは例年、大型連休前半が花の見頃です。


2024.05.05(日)記
公園内の秋楡(あきにれ)の林がようやく新緑をまとい始めました。他の多くの落葉樹は春の芽吹きとともに開花・結実しますが、秋楡は前年の秋にそれを済ませているので、春の芽吹きを急ぐ必要がないのでしょう。やがて照りのある深緑色に熟す葉も今は黄緑で、小魚の群れのように初夏の風の中を泳いでいます。


2024.04.29(月)記
公園への道筋にある市の圃場が一帯の土地開発のため、この春先に閉鎖されました。本来は緑化樹の育成施設なのでしょうが、同じ場所に植えられたままの成木が数多くありました。毎年フェンス沿いの満作や木蓮、辛夷がその花で春の訪れを告げてくれましたが、今年それは叶わず、切り株の点在する殺風景な空き地になってしまいました。立派に見えた木も、切り株は驚くほど小さいです。昨日、前を通ると、地際に残った細い枝に皐月(さつき)が花を開いていました。


2024.04.28(日)記
二週間前の日曜日、郊外の畑地の端に菫(すみれ)を一株見つけました。幾本も花茎を伸ばし、こじんまりと咲いています。公園では、草地のそこここに小さな白い花が咲いていて、花弁には薄紫の筋が見えます。こちらも菫のようです。今日同じ場所に行くと、ともにその姿はなく、他の草々が生い茂っていました。


2024.04.06(土)記
沖合の埋立島へ渡る橋の上で、歩道近くまで伸びた枝に咲く花を見ました。下の造成地に雑然と自生する木々に桜が交じっているようです。染井吉野は見頃が過ぎていることや、花と一緒に葉も開いていることから、山桜(やまざくら)の遅咲き種と思われますが、写真の二種は花の色合いや大きさが随分異なります。


2024.01.28(日)記
郊外の丘陵地の畑の端で、素心蝋梅(そしんろうばい)が例年より早く1月上旬に開花しましたが、ここ数日の寒波のせいか、まだ七分咲きくらいです。陽光に燦燦と輝く姿は、前の道路を通るドライバーの目にもきっと留まります。少し離れた廃校の正門前では、蝋梅(ろうばい)がクリーム色の花をつけています。



2024.01.27(土)記
田地に沿った日当たりのよい道路脇に、今年はまだ仏の座(ほとけのざ)の姿が見られます。秋に開花した個体は例年、年明けの1月半ばには枯れ、寒の明けた2月に春咲きの個体が現れます。春咲きの個体に比べると秋咲きの個体は総じて丈が高く、頑強にできている印象を受けます。寒さ対策なのかもしれません。


2024.01.07(日)記
近くのお社に新年の挨拶をし、午後の早い時刻に公園を訪ねました。空高くからそそぐ明るい陽ざしの下、見なれた寒椿(かんつばき)山茶花(さざんか)の花もいつもより晴れやかな表情をしています。園内の芝地の河津桜(かわづざくら)は、昨秋の陽気で芽吹いてしまった葉が色づいたまま枝に残っています。



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