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草木の和名索引 ― 利用法

当サイトで触れた樹木と草について、学名と英名、特徴、記事や画像を確認できます。





 和名の文字色は「知多 花ごよみ」に
のっている草木かどうかを示します。

・和名が緑色の草木は、花ごよみ【街
中・郊外・公園の花】
にのっています
・和名が朱色の草は、花ごよみ【道端
に咲く草花】
にのっています
 
 

学名について

  1. 種(species)の学名は、その種の上位分類である属(genus)の名称(属名)とその種の特徴を表す語(種形容語)からできています。種の学名は世界共通です。ラテン語(属名の最初の一文字は大文字、その他はすべて小文字)で表記され、通常はイタリック体で書かれます。発音については、ローマ字式に読めば大きな間違いはないと思われます。

    「属名+種形容語」からなる学名の例:

    げっけいじゅ(月桂樹) Laurus nobilis
     Laurus は「ゲッケイジュ属」、nobilis は「高貴な、気品のある」を意味します。
    やぐるまぎく(矢車菊) Centaurea cyanus
     Centaurea は「ヤグルマギク属」、cyanus は「薄い藍色の」を意味します。
    しろつめくさ(白詰草) Trifolium repens
     Trifolium は「シャジクソウ属」、repens は「匍匐(ほふく)する」を意味します。

  2. 種の学名は上記の形が基本ですが、他の種との区別を明確にするため、変種/品種の特徴を表す語(変種/品種形容語)や栽培品種名が付加された学名もあります。

    変種形容語が付加された学名の例:
    変種形容語は、変種(varietas)を意味する var. の後に付けます。

    きんもくせい(金木犀) Osmanthus fragrans var. aurantiacus
     Osmanthus は「モクセイ属」、種形容語 fragrans は「芳香のある」、変種形容語
     aurantiacus は「橙黄色の」を意味します。

    変種形容語と品種形容語が付加された学名の例:
    品種形容語は、品種(forma)を意味する f. の後に付けます。

    あかばなまんさく(赤花満作) Hamamelis japonica var. obtusata f. incarnata
     Hamamelis は「マンサク属」、種形容語 japonica は「日本の」、変種形容語 obtusata
     は「鈍頭の」、品種形容語 incarnata は「肉色の」を意味します。

    栽培品種名が付加された学名の例:
    栽培品種名は、最初の一文字を大文字にし、一重引用符でくくって示します。イタリック体は用いません。(以前は、栽培品種(cultivar)を意味する cv. の後に付けました。)

    すいふよう(酔芙蓉) Hibiscus mutabilis 'Versicolor'
               ※ 旧表記では、Hibiscus mutabilis cv. Versicolor
     Hibiscus は「フヨウ属」、種形容語 mutabilis は「変わりやすい」、栽培品種名
     Versicolor は「さまざまな色」(白い花が次第に紅を帯びること)を意味します。

  3. そのほかにも、属と種の間の分類である亜属(subgenus)の名称(亜属名)が併記された学名や、種の下位分類である亜種(subspecies)の特徴を表す語(亜種形容語)が付加された学名もあります。亜属名は subg. の後に、亜種形容語は subsp. の後に付けます。

    しゃくなげ(石楠花) Rhododendron subg. Hymenanthes
     Rhododendron は「ツツジ属」、Hymenanthes は「シャクナゲ亜属」の意です。

    やはずえんどう(矢筈豌豆) Vicia sativa subsp. nigra
     Vicia は「ソラマメ属」、種形容語 sativa は「栽培された」、亜種形容語 nigra は
     「黒い」(熟したさやが黒いこと)を意味します。