のかぜ通信

公園の彩り
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初夏の公園(後半)


池の西側には秋楡(あきにれ)の林があります。園路はこの林の外周に沿っていますが、林と池の間に延びる小径も趣があります。
 
小ぶりで分厚い葉をもつ秋楡は乾燥に強く、桂や欅(けやき)など葉の薄い落葉樹が夏の猛暑で葉を枯らしても、青々としています。
 

奥に見えるのは枝垂桜です。園路は両側を枝垂桜と桂にふちどられ、手前の秋楡の林よりも早く、4月半ばには新緑に包まれます。
 
5月も半ばを過ぎ、林床は下草が生い茂って白い綿毛が揺れています。草刈りが入るまでのしばしの間、ふかふかの絨毯のようです。
 

芍薬(しゃくやく)の後を受け、5月末から6月にかけては花菖蒲(はなしょうぶ)と紫陽花(あじさい)が公園に彩りを添えます。
 
花菖蒲は池の東にある菖蒲園のほかに、池の北側から流れ出る小川のほとりに点々と咲く花を横の小径から楽しむこともできます。
 

池にかかる木橋の東側に夏椿(なつつばき)が植わっています。普段目立たないだけに、6月上旬に咲く白い花には目を引かれます。
 
夏椿の花は一日咲いて、夕方にポトリと落下します。落下の時が近づくと、真ん中の黄色いしべの先が内側にカールするようです。
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